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【楽曲解説】プロデュ―サ―によるアルバム「2021」楽曲解説 その① アルバム「2021」全体、「メカクシンデレラ」について #すたーと

CD発売後恒例の制作者による楽曲解説インタビューを公開します。
Star☆T2ndフルアルバム「2021」について、収録楽曲について、楽曲制作/プロデューサーのみなさんにお話を伺いました。

その① アルバム「2021」全体、「メカクシンデレラ」について
その②「ひねくれたI LOVE YOU」について
その③「SIGs {tart}『持続可能なアイドル目標。』」「リコネクト」について 
その④「Hello!」「HAKA」について 
その⑤「TEN~Up Down Ladder~」「あの歓声が聞こえたら、僕らは再び出会うだろう」「2021-2021ver.-」について、その他 まとめ 


●アルバム「2021」全体について
――まずは、清水トータルプロデューサーにお聞きします、アルバム「2021」制作の経緯は?
清水:Star☆Tは全国流通盤になった5thシングル「ハイブリッドガール」以来、年1枚ペースで大体冬~春頃にCDを発表してきましたが(4thシングルまでは自主製作盤)、その恒例がコロナ禍で途絶えたんですね。2020年の4月に9thシングル「Woman」を発表して、何もなければ2021年の春に新譜を発表していたところですが(具体的な構想はありませんでしたが)、ライブやイベントもままならず、Star☆T自体をどうしていくかを考えなくてはならない状況では、やはりCD発表は考えられませんでした。
 2020年の内は、コロナ騒動も1年くらいで収まるんじゃないかって根拠なく思ってたんですが(なんとなくそう思ってた人多いんじゃないでしょうか、、、)、2021年になって第3派もやってきて「これはどうもそう簡単なことではなさそうだ」となって。2020年度は計画なんて何も立てられませんでしたが、2021年度はやれるかどうかはわからないけど、計画は立てようと。
 それで、2021年はStar☆T10周年イヤーでもありますし、10周年を迎える12月にアルバムを出して、10周年記念のイベントもすると決めました。4月頃ですね。
 楽曲「2021」が代表曲の1つという評価もいただいてたので、2021年に10周年だから、アルバムタイトルは「2021」で、新曲10曲収録でっていうコンセプトは結構すんなり決まりました。

――楽曲「2021」を作った時に、10周年が2021年になることは見越していたんですか?
清水:それ、結構聞かれるんですが、全然そんなことはなくて。2020年の東京オリンピック後の世界、どんどん沈んで荒野のようになっていくだろうこの国をサバイブしていく彼女たち世代の決意を歌ってますが、2021というフレーズは「コングラチュレーション~希望の鐘の音~」のSHUNさんとの制作打ち合わせの時にも出ていたワードで、10周年のことなんて頭の片隅にもなかったです。
 実際オリンピックは、この国のありようを象徴的に露呈するような紆余曲折・混乱を経て開催され、思っていた以上にこの国は、世界は、加速度的に沈んでいってるように見える。 
 楽曲「2021」の歌詞がより際立ってしまう状況に残念ながらなってしまっているという想いもあって、アルバムタイトルを「2021」にしようと。

――具体的な制作経緯をお聞かせください
清水:10周年記念盤ということで、これまで楽曲提供いただいてきた方を中心に制作依頼する人をピックアップする作業から始めました。
 デビュー当時からお願いしてきている木蓮堂さん、松中さん、菊池さんはマストで依頼、それから深井さん、藤村さん、GENTさんにもお願いして、SHUNさん楽曲のカバーを1曲、それから私も1曲作ろう、それと「2021」のセルフカバーも収録して、、、という感じで決めていきました。
 初提供の方も入れたいって思って、以前より考えていたねじ式さんにも依頼しました。メンバーが以前にねじ式さんにボーカルレッスンを受けてて、ボカロPとしてすごい活躍されてるって話を聞いてまして。
 それで10曲揃った。10曲を依頼する方を固めて、6月にみなさんに正式に依頼しました。

――各制作者にはどのようなオーダーをされたんですか?
清水:前アルバムの「メロウ」はコンセプトアルバムで、全体のストーリーがあって、それに沿って楽曲も進んでいく構成でしたが、今回は逆にそういうトータル性は持たせず、独立した1曲1曲が集まったアルバムにしようと思いました。コンセプトは、10周年記念盤10曲収録で十分だろうと。
 それと、年内で牧野凪紗、misola、もしかしたら朝空詩珠紅も退団していくことはわかってましたので、歌う顔ぶれがガラッと変わる、なので、バラードやソロ曲はなくていい、ライブで盛り上がる、すべてシングルリード曲になるような曲をお願いしますと。
 詞の内容としては、歌う彼女たち世代(いわゆるZ世代というんでしょうか)のリアルな今の状況や心情を入れて欲しいという要望をしました。
 それ以上のオーダーはしてません、具体的なジャンルとかサウンドの方向性などの話はせず、みなさんに絶対的な信頼を寄せていお任せしました。
 9月頃までにみなさんからデモをいただき、歌詞は別の方でという曲の作詞は、これまでにもお願いしてきたどうまえなおこさんと伴野紀子さん、それと初提供になるmeiさんにお願いして、深井さん曲は「作詞は清水さんで」とご指名いただいて私が書きました。
 10月末に4日間かけてレコーディング、11月上旬にプレス入稿しました。
 

●各楽曲解説 M1「メカクシンデレラ」
――それでは、収録曲について1曲ずつお聞きします。まずはアルバムオープニングを飾る「メカクシンデレラ」について。作詞・作曲・編曲のねじ式さんに伺います。今回の楽曲制作の依頼を受けた時はいかがでしたか?
ねじ式:Star☆Tには以前からボーカルレッスンなどで関わっていたメンバーも在籍していた事から「いつか僕に楽曲依頼する未来が来るといいね。その時は全力で最高の曲を送りますよ!」と約束していました。
 その夢がついに実現した事を本当に嬉しく思っています。

――楽曲の制作過程についてお聞かせください
ねじ式:Star☆Tとしても主力メンバーの入れ替わりがあったりと大事な変化の時期だという事を清水さんから伺っていたので、新しい世代のメンバーの名刺がわりになる曲にしたいと思っていました。
 テンポ感もいつもの僕の楽曲よりも速く、歌詞はZ世代のリアルな葛藤を盛り込んだ歌詞にしました。
 SNSなどの微妙な距離感の人間関係を乗り越え、完璧な人間になれなくてもいいから「生きて」ほしいという願いを書いています。
 アレンジに関してはピアノの音色にこだわりました。生のピアノ音源とエレピなどを数種類混ぜた音色でイントロのフレーズなどを構築しています。

――楽曲の聴きどころ、こだわった点などお聞かせください
ねじ式:僕がボカロPという事もあり、ボカロカルチャーの主流である影のある歌詞、韻を踏んだ表現などにこだわっています。「君に会いたい」と「気味が悪いほど」の重ねた表現は自分でもお気に入りです。

――レコーディング、ミックスなどについてお聞かせください
ねじ式:自宅で全ての楽器を自ら演奏、録音しています。
 その上でいつもボカロ曲でもお世話になっているVoxBoxStudioの深井さんに全データをお渡ししてミックスしていただきました。ボカロ曲のような疾走感とアイドル曲のキャッチーさが上手く融合した仕上がりになっていると思います。

――楽曲をお聴きの方にメッセージをお願いします
ねじ式:MVも歌詞をしっかりフィーチャーした印象的な仕上がりになっているので、是非そちらも観てもらえたら嬉しいです。特にラストの落ちサビの和希さんの歌っている姿がお気に入りです。
「メカクシンデレラ」MV公開中 → https://youtu.be/z71N42lMf7o

――最後に、告知などあれば
ねじ式:CBCラジオで毎週土曜日20時半から「RADIO MIKU EX」という番組レギュラーで出演しています。
 今回の楽曲提供をきっかけにボカロ音楽にも触れてもらえたら嬉しいです。
https://radichubu.jp/radio_miku/

ねじ式
Star☆T楽曲初提供
ねじ式サイト https://www.nejishiki.com/
ねじ式ツイッター https://twitter.com/nejishiki0221
ねじ式YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UCeQ69f1ETJ-rR7BR5RtK_vA